洲珠乃日記(すずない)

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バルバロッサ 帝国の野望(英:Barbarossa)

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バルバロッサ 帝国の野望(英:Barbarossa)
作品の評価は↓        ☆5が最大
この作品を観ての私の評価 ☆1



今回の映画はフリードリヒ1世(赤みを帯びたブロンドの髭を持っていたことから赤髭王(バルバロッサ)と呼ばれた人物の映画です。神聖ローマ帝国皇帝であり、この映画は彼が敗北したイタリアでのお話がメインとなっております。


さて、まず何故私の評価が1なのかというと、珍しく投げ出してしまったからです。
謎の特殊効果、場面にあっていない壮大すぎる音楽、本来熱くなる筈の演説シーンのガッカリ、題名にある主役のはずのバルバロッサがメインではない、上手な役者さんとそうでない役者さんの差が大きすぎる、そして何よりも説明が少なすぎて一体どういう状態で話が進んでいるのか分かり難い所、以上になります。


良い点を述べると、装備やそれらのSEなどが凝っていた事です。
キングダム・オブ・ヘブンには及びませんでしたが、かなり良い感じなのは間違いありません。



追加で書くと、地図や場所を暗記しているわけではないので、何処に都市があって何処を攻撃して・・・という地理的な紹介が欲しかった。これが無いので何処を移動したりしてるのかさっぱりわからない。
何よりもこの製作がイタリアで行われたからなのか分かりませんが、観ている人が既に知っていることを前提に映画が作られているように思われることです。そのせいなのか急に話が飛んでしまったり、知らない話がいきなり登場してきて、何処からその話出てきた!?と思うことが多々発生し、キャラクターの紹介もろくに無いので誰なのか分からないというのも私は感じました。

ただ音は良いのです・・・すごくいい。
例えば矢の発射音、攻城櫓の音、矢の刺さる音などがとても良い感じです。


役者の力量の差、これはハッキリ現れていると思います。
バロッツィ役の方は大ベテランで演技が凄く良いのです。しかしバロッツィが見初めた女性、テッサ役の人が釣り合っていないのか演技の技術が違いすぎ、差に気付いて引いてしまいました・・・ここは非常に残念でした。年配の人が非常に上手なのでそこに引っ張られてしまっている気がします。


そしてラストの戦闘シーン、こちらも残念でした。
まず上に書いたように演説のシーンなのですが、いきなり只の農民だったやつが上等な装備を纏い演説を始めます。途中まで従軍しているときはそんなもの着てないのです。そしていきなり貴族の中に入って殆ど怒られたりもせず会話に参加し、貴族を説得する始末。更に貴族の中に一人知り合いがいて主人公を庇いますが、あんた誰?となります。

さて問題の戦闘シーン
歩兵の剣士達が倒れてるエキストラを踏まないように気遣っているのかやる気ありません。
また、何の前触れも無くいきなりカロッキオが登場、何も知らなければ何これ?と思わざるを得ない部隊が登場する。簡単に説明すると、イタリアは当時古代ギリシアのように都市国家を形成して分裂していました。例えば有名な所で言えばミラノ、ジェノヴァヴェネチアなどです。これら都市国家はそれぞれのルールを持ち、独自の国家として誇りを持っており、旗も都市国家によって違いました。こうした彼らの誇りを戦場に持ち込んで鼓舞しようとしたのが始まりで、これを敵に奪われることは敗北を意味したのです。

と、ここまで説明すればやっと意味が分かると思います。
こういった説明が何もないのです。なので話についていけない部分が多々発生するのです・・・。


恐らくイタリアで作成された事が原因で、日本の歴史映画とかのようにその国の人には分かる話になっているのだと思います。これがドラマなら人生を追って再現できるのでしょうが映画なのでそうも行かなかったのでしょう。しかし元々英語で配信するんならその辺りを考慮してくれても良かった気がする・・・。