トラキタイ

トラキテス(英 単:thorakites)
トラキタイ(英 複:Thorakitai)

Rome:Total War-Europa Barbarorum-より　トラキタイ

■歴史的背景
彼らはトゥレオフォロイと似た部隊であり、はっきりと区別するならばトラキタイの方がトゥレオフォロイよりも進化した部隊であったと考えられ、トゥレオフォロイと違ってギリシアに上陸したローマ軍団歩兵の影響を確実に受けていたと考えられます。トラキタイはトゥレオフォロイと合同で作戦を行っていた可能性があるとしており、特にトゥレオフォロイが重装歩兵によって牽制された敵の側背へ移動する際に、敵によって逆に包囲されるのを防ぐため投げ槍による支援をしたようです。もちろん彼ら自身もトゥレオフォロイ同様に敵に突撃して強い衝撃力を発揮しました。彼らがトゥレフォイロイと分けられている一番の原因はその費用にあります。彼らの装備はすべて個人で揃えなければならなかった為、余程の裕福層でないとトラキタイになる事はできませんでした。また、彼らはギリシア国内では不完全な部隊として運用されていましたが、ローマ軍のギリシア上陸によって戦闘した結果完成されたと考えられています。彼らを使用したのはギリシアとセレウコス朝の一部であり、その部隊数もそれほど大規模ではありませんでした。彼らの歴史的な跡はシドン(レバノンの都市)やアナトリア(小アジア)でみられ、セレウコス朝やアカイア同盟で使用されたとポリビウスは記録している。

■装備と任務
任務については上に書いた通り、トゥレオフォロイの側背移動中の支援と彼ら自身による側背攻撃がその任務となる。しかし、味方の重装歩兵を支援するのも彼らの任務の一つであり、重装歩兵の両翼に配備されることも少なくなかった。彼らの装備は個人による実費負担と記載した。投げ槍はトゥレオフォロイが持っている重い投げ槍を軽い物に切り替えてあり、その機動性を上昇させている。また短い鎖帷子を着込み、トゥレオフォロイと同じ楕円形の盾(トゥレオス)を装備していたと考えられています。